2018 FIFAワールドカップ ロシア アジア2次予選 日本対アフガニスタン戦を見て
どうも、なかさだです。
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今回は久しぶりに日本代表のサッカーを見て、しなびたサッカーファンが感じたことを書いときます。
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わたしは、テレビでLIVE放送を見ると日本代表が負けることが多いので、今回も見るのは迷ったが、アフガニスタンが相手なら取りこぼすこともないだろうと思って見ることにした。
ホームでの試合だったので、勝ち点だけ取れればいいんじゃないかなと思っていたので、試合の内容はどうでもよかったのだが、始まった途端、引き込まれた。
去年からハリルホジッチ監督になってからは、13試合で8勝4分け1敗(この試合の前まで)と結果としては微妙ではあるが、今のところ、わたしは彼を強く支持している。
この監督でロシアまで行ってほしいとさえ思っている。
なぜなら彼は選手に対する要求が非常に高く、尚且つ我慢して選手を育てるタイプの監督に映るからだ。(ここまでの印象ね)
かなり古いけどトルシエを思い出させる。
戦術的にはどうなんだろうとは思う。次元が高いのだ。弱い相手にはとことん強いが。
とくに最初に見始めたころは選手ができていなかったように思えたのだ。
監督との意思の疎通が悪かったのか、選手の能力以上のことを求めていたのか、ハードワークすぎて選手ができないと思ってしまったのか、それは外の人間には分からない。
ただ、素人目にも監督がやろうとしていることは(意思は)鮮明に出ていたと思う。
ボールを持ったらゴールに対して前を向く姿勢というか、積極的に攻める姿勢はハッキリ分かったような気がしたのだ。
初めの何試合は、ボールを奪ったら、すぐに縦に速いパスや長いパスを出すのは単調に映ったかもしれないが、昔からFWの爆発力がない日本の選手たちに課題を出しているようにも思えた。
FWのポジションの選手が、前で張って90分間常にゴールを狙い続けない限り、得点は産まれないよとでも言っているようだった。
確かに華麗な中盤のパス回しからサイドアタックで敵のバックスを崩して、得点するのは見た目もいいし格好はいい。
昔よりはタレントも揃っているので、通じる時もある。
しかし、格上の強い相手には現時点では、引かれたらまったく通用しないことも選手自身も分かっていたのではないだろうか?
アジアの中でさえ、そうなのだから意識を変えていかないと変化は生まれないと監督は考えているようにも感じた。
まあ、サッカーでは基本的には強力なセンターバック2枚と優秀なキーパーが揃ったチームが強いことは分かっている。
この3人に加えて、相手が最終的に1-0で勝てばいいと思って前線に残したFW以外は、チーム一丸で攻撃的な守備を仕掛けてくると、まず得点は入らないし、場合によっては延長戦、PK戦になることもある。
ガッチリ引いて守ってワンチャンスのカウンターで得点するというサッカーは、見ていてつまらないと思う人もいるかもしれないけど、大舞台で削られて、それをやられたらまず勝てなかったのが、今までの日本代表だったと思う。
いつも、なんかなんとなく攻めてたのに、一瞬で先制得点されるって多くないかと感じていた。敵が強いともろい印象がずっと代表チームにはあるのだ。
とにかくワンチャンスを逃さない勝負強さがないと生き残れないのだ。
それにここぞという時に勝負をかけられるのは、プロとしての技術の確かさがあればこそだとも思う。
中盤でパスを奪って正確なボールをパス1本でバックの裏に出せる技術、一瞬のスキを突くFWのそれに対する反応やスピード、勝負に行ったら迷わず飛び出してフォローに行くMFの判断力、ゴールの枠をとらえる正確なシュート、こういうのって、相手によくやられたと思わないか?
断っておくが、あくまでこれはわたしの主観だよ。
わたしはボールのポゼッションはあまり重視していない。
自分たちで自陣でボールをキープして安全に回すのなら意味もあるとは思っているが。
わざと相手にボールを持たすというのは、強いチームはよくやったりするからね。
引いているときはチームの方針で決めたバックラインの下限までは、どんなに攻められても平気なのだ。
時間を使って相手の実力を見定めたら攻めに転じるなんてのはよく見る光景だ。
相手に神のような絶対的なエースがいない限りは。
しかし、エースがいても反則も覚悟でDF2人で完全に潰してまったく仕事をさせないのは見たことあるだろ?
チームとして分かってやっているというのが、はっきり見てとれるチームは強いよな。
「2トップをやってみたいと思っていた」と言う岡崎は、高校の後輩である金崎と息の合った連係を見せていた。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)
【日本代表|エリア別検証】機能した前線のトライアングル。中盤の臨機応変さで4-1-3-2への発展型も視野に | サッカーダイジェストWeb
昔とは違って今のサッカーは忙しい。休んでる時間がほとんどない感じだ。
90分間走りっぱなしだ。だから体力的にも精神的にも選手はキツいと思う。
今回は格下相手で5点(オウンゴールもあったが)とれた。
完全に相手を押し込んだのは格下相手とはいえ正直驚かされた。
あの高いバックラインは凄かった。緩める気配が無いのだ。
いくら相手が弱くてずっと攻めているからといってもハーフラインで止まってる?
GKにボールを戻してもいい場面でもぜんぜん戻さないし、選手が常に前を向いていた。(ゴールを向いていた)
いわば消化試合といってもいいゲームだと思っていた、わたしはかなり驚いた。
正直アフガン戦は本田も香川(途中出場)もいないし、凡庸なゲームになるのではないかと始まる前は思っていたのだ。
どんな批判があろうと2人はアジアでは別格だ。
わたしはもっとできると思ってるけどね。
というよりケガとか体調を考えたら特に光るような試合をする必要もないだろう。
じっくり手の内もシリアに研究もされるだろうしね。
何なんだ、このガチな気合の入り方は?
まったく4日後を考えていないサブの選手たちには本当に驚かされた。
最終のシリア戦だけ考えていればいいはずなのに、まるで攻めダルマだ。
チーム内の競争が激しいことは分かるが、それ以上にゴールという結果を出したい選手たちの気持ちが伝わってきた。
岡崎の素晴らしいゴールまでは、新しいシステムは(果たして本当にそうだったのだろうか?)うまく機能しているとは思えなかったけど、(落ち着いてほしかった)ハリルがやりたいサッカーは充分伝わった。
過去の試合では強い相手に押し込まれてFWが下がってしまうことが多いので、この試合では常に前で張る2トップにしたような印象がわたしにはあったんでね。
金崎は外しまくってたけど、あのくらいでFWならいいのだ。
アシストもしたしゴールという結果も出せたし。
岡崎も最初はもっと泥臭かったような気もするし、出られる機会があれば洗練されてくるのだろう。
今はもうちょっと精度が欲しいような気はするが。
長友にボールをよこせと叫んでいたのが印象的だったけど、そのくらい我が強くなければダメだと思う。少なくとも試合で使うべきではない。
ハーフナーも強かった。
あの高さに加えてDFに当たり負けしない体の強さは武器になる。
今までの日本には無かったオプションだ。
あれだったらバックに引かれても勝負になるかもしれない。もう少しだけ足元のポストプレーが上手ければ、もっと相手を寄せられるかもしれない。
わたしは前のオリンピックのときから清武には期待しているのだが、順調に成長していると感じた。
彼は過小評価されていると思う。全試合使ってほしい選手の一人だ。
MF陣もシリア戦を見ないと分からないが安定していると思う。
バックスもシリア戦を見てみないと分からないけど、選手個人の能力的には高いと思う。わたしは4バックなら4人がユニットとして機能すればいいと思う。
GKも含めて予選はこれまで失点が無いというだけで及第点ではないだろうか。
今回は弱いチーム相手にいい点ばかりが目立ったのかもしれないが、このチームの戦術が浸透し(ハリルの考える理想形)ワールドカップまでにうまく完成したらどうなるんだろう?と想像してしまったくらいインパクトがあった。
まだ荒かったけど今後チームとして成長して、ある程度、選手が自分たちで自信が持てるゲーム運びができたら面白くなると思う。
でも、あんな試合は滅多に無いから過大な期待はしないが、ボールを獲ったら絶対にフィニッシュまで行くんだという気迫みたいなもんは持ち続けてほしいし、何よりもゴールに執着してほしい。
強い相手になればなるほどFWは消えている時間が増えるからなあ。
今回は見えている時間が長かったけどね。
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最後にもうひとつだけ言わせてもらうと、前から思っていたが、もっと大胆に速いサイドチェンジができるようになってほしいね。
単純なんだが目いっぱいサイドに開いたMFでもDFでもいいんだが、ロングパス一本でサイドチェンジできるようになってほしい。
自陣で単純にサイドを入れ替えるプレーなんだが、これがけっこう難しい。
途中でカットされる危険もあるので高さとスピード、正確なコントロールが要求されるけど、これは昔から外人プロなら普通にできる技術なんだわ。というか普通。
あんまり日本人はやらないけど。古いしな。
プロだからロングパスの精度が低いわけではないと思うが、同じように相手の陣内に放り込むのを嫌う監督が多いんだろうか?(縦パスの精度が悪いのかもしれないが)
ワンタッチで細かいパスをつなぐのもいいけどね。
速攻は走力も技術も無いとできないから。
あと2年もあると考えるのか2年しかないから結果を出さなくては生き残れないというモチベーションだけじゃ続かないとは思うが、試合に集中している選手のいい顔を見ているとこのチームは、いいチームになりそうな予感はする。
今後フレッシュな新しいメンバーが加わってもチームのメンタリティが落ちるということもないように感じる。
ハリルが日本に撒いた小さな芽がどのように花を咲かせるのか、それとも結果を残せずにチームを去ることになるのか今の段階では分からないが、非常に楽しみではあるね。
まあ、どんな結果になろうと、一生わたしは日本代表を応援し続けますよ。
30年前から考えたら強くなったからなあ。いつも感慨深いですよ。
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それでは、また。
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